もう、2日。
あと、2日。

側にいれる期間。

もう少しで、切れるのに。


・・・・・雨が、増していっている



ずっとずっと、側に



「・・・あと2日だな」
「うん」

「沖縄・・か」
「うん」

「電話、しろよ?」
「一也もね」

「伊理・・かなしい?」
「・・・ううん・・・。   でも・・ね」

「うん?」
「怖い・・・よ」

「何で・・?」


「一也への気持ちと、一也の気持ちが、消えちゃいそうで・・」


「・・・」


一也は、少しさみしそうに微笑んで。
「大丈夫だよ」そう言って、あたしの手を握り締めた。


「・・・」
「・・・一也?」
「大丈夫だろ」
「・・・・・・でも・・」

「伊理の気持ち、嘘なのか?」


「ううん・・・っ」


「それじゃ、大丈夫じゃん」



嘘じゃないと、言ってくれた。
大丈夫と、言ってくれた。
本当はね、凄くさみしくて。
本当はね、凄くかなしくて。

気持ちが離れそうで。怖かったんだよ。


でも、信じたかった。


嘘じゃない。って。
大丈夫。って。
さみしいけど、かなしいけど・・・


あたしの気持ちはね、ずっと・・・


一也の側に、有るから。






「大丈夫、だよね」
「当然だろ?」





お互いずっと笑っていられるよね
ずっとずっと気持ちは側にいられるよね
雨はいつの間にかやんでいて、綺麗な虹が浮かび上がっていた。





「伊理」

久しぶりに明るく名前を呼ぶ一也。
ずっと握られっぱなしだった手を握り返した。


「会いに、行くから。」


「・・・うんっ」




側にいなくても私とあなたは繋がっていると、信じたい。( 20040306 )