傾いでいく気持ち
本当はもうこんなにも近くに
笑う顔も泣いている顔もすべて
・・・そのすべてに、とりつかれる

確かめながら歩いていく
その気持ちに近づく一本道を
前には何も障害などない
それでも障害でもあるかのよう、に

傾いでいく、心が
進んでしまったなら
もう戻れない
“泣かないで”
手を伸ばしたなら
もう、戻れない

嗚、それでも
心の奥底 叫ぶ声
その涙で溢れる胸から聞こえる

願う、

“この手を、はなさないで”


( 100307 )